直弼考リレー講座 第1回・直弼とその時代の肖像画展
開会前からたくさんのお客様が来場され、入口近くに展示された「直弼とその時代の肖像画展」を熱心に鑑賞されました。今回は、井伊直弼を含む20名の肖像画が展示され、詳細な説明文を読みながら、一つ一つ丁寧に見学されていました。
最初にオープニングとして、直弼考リレー講座の趣旨を表現した約5分間の映像が放映され、大いに気分を高揚させ、盛り上がったまま講座が始まりました。
司会の紹介で登場された作家の井沢元彦氏は、時折ホワイトボードを使って解説しながら、「現在の私達は開国された日本に生きているわけですから、鎖国を止めて開国を決断したことは正しいことだったのです。そして、その決断を下した井伊直弼の判断は、歴史上正しいことをしたのです。鎖国については、当時の攘夷論と今の護憲論がよく似ています。今の私たちは、開国は当然のことと思っていましたが、開国と言っただけで極悪人と言われた時代が幕末でした。そのため、井伊直弼は悪役にされているわけです。悪役の理由は、(1)勅許を得ず開国を決断し、日本にとって不平等な条約を締結したこと、(2)将軍継嗣問題で、南紀派の紀州藩の徳川慶福(後の将軍家茂)を推して、一橋派の人々を粛清したが、後にその一橋派の慶喜が将軍になり、本来身内である幕府内からも悪く言われることになった、(3)日本の将来を担ったであろう吉田松陰や橋本左内を処刑してしまった安政の大獄の、三つです。安政の大獄は斬首でなく、せめて遠島くらいの処分であれば直弼の評価は変わり、桜田門外の変も起こらなかったかもしれません」などと、お話いただきました。
最後には、お客様からの質問を受け付けられ、井伊直弼の世界観について、直弼の時代と似ているようにも思われる現代日本について、過去の教訓を活かした日本のとるべき立場について、さらに丁寧にお話いただきました。
また、講演終了後も肖像画展にはたくさんの方が集まられ、現在、テレビ放映中の篤姫や、幕末の歴代将軍等を中心に人気を博していました。サイン会も、講師の著作を持ったファンが長蛇の列を作り、それに一つ一つ丁寧に応えられる井沢氏の姿が印象的でした。
第1回講座は、市民をはじめ県内外から約350名のお客様にお集まりいただきました。ご参加誠にありがとうございました。






