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直弼二十二景

第十二景 松原下屋敷

松原下屋敷(お浜御殿)は、11代藩主直中により文化7年(1810)頃に琵琶湖畔に造営された下屋敷です。城内のもうひとつの下屋敷、槻御殿(第十一景参照)とは立地や趣も異なり、ごく私的な別荘地として使われていたようです。

約2万平方メートルの敷地の半分は、琵琶湖の水や山の自然を活かして造られた庭園が占めています。当時は庭園から、琵琶湖や伊吹山、佐和山を臨む風景が広がっていました。

庭園の中心にある池は、琵琶湖の水位と連動して波打ちぎわが変化する汐入(しおいり)形式で、淡水を利用したものとしては日本唯一の庭園です。

敷地内には船着場が設けられ、池を通路に琵琶湖へ、また松原内湖を通って城内や大洞弁才天などへ往来していました。



直弼の時代には、「がけ之御茶屋」「南台之御茶屋」「通天之御茶屋」「菊之御茶屋」の4棟の茶室も庭園内に設けられていました。茶室は現存しませんが、礎石が一部残っています。

直弼はこの茶屋で茶席を設けていたようです。この屋敷での直弼の暮らしぶりや、茶席でのことについてなどは、現在詳しく調査が進められています。

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