直弼二十二景

第十四景 龍潭寺

茶室「飄々庵」

龍潭寺(りょうたんじ)は、もともと遠江国(現静岡県)井伊谷にある禅宗・臨済宗妙心寺派の寺院で、井伊氏の始祖、共保(ともやす)以来井伊家の菩提寺でした。
のちに初代藩主となる井伊直政が関ヶ原の戦い活躍で佐和山城を与えられたとき、佐和山の麓に移建開山されました。

寺内に禅宗の大学寮があり、その中に園頭科(えんずか)がありました。これが造園専門学校の始まりとされています。方丈南庭の「ふだらくの庭」、書院北庭の「露地庭(ろじてい)」などのほか、学僧が実習として作った庭などが現在も残り、庭の寺ともいわれています。

露地庭には、佐和山城の城門を利用したといわれる茶室「飄々庵(ひょうひょうあん)」があります。埋木舎時代の直弼はここでたびたび茶席を設けていました。直弼が彦根城外で使った茶室のなかで現存するのはここだけとされています。
また書院東庭の「蓬莱池泉庭(ほうらいいけせんてい)」は、開山時の和尚・昊天と小堀遠州が合作したものです。直弼は「龍潭寺なる庭の池をよめる」と題して、佐和山の峰を借景に池が横たわる趣あるこの庭を称えています。

世間にすむとにごるのあともなく、この池水のいさぎよきかな

蓬莱池泉庭

茶室「飄々庵」

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