直弼二十二景

第十八景 佐和山

鳥居本から眺める佐和山

埋木舎時代の直弼は「なすべき業」として、文武の研究にいそしみました。文芸の面において特に直弼が熱心に励んだのは、和歌・古文などで、数々の作品が遺されています。
「暮秋山婦美」は、直弼が22歳のときに著した和歌紀行文で、佐和山へ茸狩りに出かけたときのことなどを詠んだ和歌十六首がおさめられています。

井伊家では、城下町にほど近い佐和山と里根山を御用山としていました。秋にはお供を引き連れた庶子が茸狩りに入るのが恒例行事になっており、収穫した松茸などは藩主をはじめ、井伊家の家族や家臣に分配されていました。

暮秋山婦美の冒頭の文章では、かねてから約束していた友と朝出発する様子が記されています。残念ながら、ここでの友が誰のことなのかは現在も不明のままです。


松椙も わかれざりけり 紅葉の 色にまかする 秋の山かな

直弼

彦根城から眺める佐和山

鳥居本から眺める佐和山

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